成果を出すためには、エンドユーザーの視点を持てばOKという話がありました。
チームとしてどのような意思決定を行っているのですか?
私たちは、デザインする人間の欲求やニーズを理解するために、カスタマーからのフィードバックと、共感ポイントの分析から始めます。
それに加えて、ビジネスに与えるインパクトや、技術的制約に関しても考えます。
だからこそ、私たちはいつどのように成果が出せるかを分かっているのです。
・エンドユーザーは、実体の無い幽霊ではない。
・エンドユーザーは、具体的な個人(人間)の集合。
・人間の理解が、スタート地点。
・人間の理解が伴わなければ、成果は出ない。(100%失敗する)
デザイナーはカスタマーの代弁者ですから、物事を「人間中心」に見るためにも、毎日のようにビジネスパートナーと一緒に働きます。
新しくマーケットに放ったものがカスタマーやビジネスにもたらす影響を日々見てきていますから、それゆえ私たちの意思決定が、ベストな成果が得られるものなのか常にチェックして改善していなければいけないのです。
バランスがとれていて、かつ共同、共創的なこのプロセスによって、より強力でニーズを満たすような意思決定をすることができると考えています。
・すべてのステークホルダーは、同時にカスタマー(エンドユーザー)になるべき。
・カスタマー(エンドユーザー)の立場を代弁できないデザイナーは、カスタマーに必要な物(問題の解決手段)を提供することができない。
デザインを通して企業のビジョンをどのように保っているのですか?
私たちには幸運にも、人々の人生にインパクトをもたらすことに重きを置く創設者がいます。
加えて、私たちのチームはコアとなる三原則を確立しています。シンプルさ、人間らしさ、そして創意工夫。この三つです。
・中途半端は良くない。
・メリハリをつける。
・UXの改良に一点集中する。
「現代のビジネスイノベーションにおけるデザインの重要性」
金融機関でありながらUX専門のコンサル企業アダプティブ・パス(Adaptive Path)の買収によってデザイン部門を強化した、キャピタル・ワンのデペロ氏による「金融システムを作るのも砂場遊びと同様にクリエイティブである」という発言。
銀行というある種「保守の権化」のような組織であっても、現代においてビジネスを拡大していくには、デザイン思考をもってサービスを開発していく必要があるのだ。
「データを活用するためのデザインの役割」
「これまでのデジタルにおける金融サービスは、すべて事業者目線でデザインされている」と指摘する。
その点、美しいビジュアルで構成された同アプリは、ユーザー視点でデザインされたものだとアピール。
・デザイナーは、自分がプロダクトのヘビーユーザーになればOK
・必要条件:最低限でも一人のユーザー(自分)が満足できること。
・十分条件:自分以外の他のユーザーも満足できること。
自分が良いと思えないものを、他人に押し付けても、他人に良いと思ってもらえることは稀でしょう。
Webサービスをデザインするとき、まずは、
・徹底的な自問自答
・自己満足の追求
を基点としてみようと思います。
・デザイナーといえども、ユーザーの一人でなければならない。
・まずは、自分(デザイナー=ユーザー)が良いと思うものを作る。