絵を描く練習方法について、参考になる本がありました。
「まえがき」より
好きでたくさん描いていれば上手になりますし、すぐにうまくなる本というのは、絵においての一部の狭い範囲においてのみ、すぐ描けるように配慮されていることが多いのです。
ですから問題はそこではなく、絵がうまくなるまでの行程において全体像が見えていないということこそが問題なのです。目の前の道は見えているけれども、自分の登っている山の高さが分からないようなものです。ザックの中には「すぐ分かる登山の技術」とか「10分でできる山の料理」といった本は入っているのに、肝心の地図が入っていない。それでは、自分がどこを歩いているのか分からなくて途方にくれてしまいますね。
この本は技術書ではなく、トレーニング法の本です。絵の技術書は古い本でも高い完成度のものも多くあります。現代出ている本もレベルが高い本が多数ありますので、それらの書籍を紹介しつつ、どうやってトレーニングに取り入れるのか、そのモチベーションをどう保つのかに力点を置いて書かれています。
この本があなたと共に歩いていく地図になることを祈っています。
絵を描く練習方法には、様々な方法がありますが、それらを紹介して、どうやってカリキュラムを組み立てていけば良いか?という指南書が、本書ということみたいです。
こういうメタ情報も、必要としていた知識、情報なので、大いに参考になる部分がありました。
自分の練習方法を、軌道修正してみたいと思います。
●目次
まえがき
絵はすぐにうまくなるか
この本について
第1章 絵を描く能力とは
あなたにとって絵は目的か手段か
「絵がうまい」ということ
絵が描けないのは身体のどこに問題があるのか
受験デッサンと仕事に生かす絵は違う
デッサンをしなくても絵はうまくなるか
第2章 描画能力を分解する
絵の上達への道
トレーニングおおよその流れ
縦軸と横軸で考える
個々の能力を理解する
習得可能なハつの能力
ジャンル別 必要な能力をチェックする
企画アイディア系
映像・写真系
デザイン系
3DCG系
建築インテリア・空間デザイン系
コンセプトアート系
マンガ・アニメ系
イラスト系
ファインアート系
具象アート系
美大受験系
選びきれない方へ
長所を伸ばすか短所を克服するか
自己テストで長所と短所を知る
自己判断テスト1 自分の絵を診断する
色々な人のクロッキーを見てみよう
自己判断テスト2 「能力別自己診断シート」
自分のレーダーチャートを書いてみよう
第3章 トレーニング方法
トレーニング方法の選び方
能力別トレーニング早見表
弱点別トレーニング早見表
総合デッサン
構図を取る
形を取る
立体感を出す
質感・陰影を描く
テクニックを駆使する
クロッキー(スケッチ)
模写
写真の模写
クロッキーの模写
作品の模写
写真
スクラップブッキング
立体彫望
トレーニング方法に関する質問集
Q 短時間クロッキーは役に立つの?
Q 人物デッサンの2大指南書はどう使う?
Q トレースはやってもいいの?
Q 円や線をひたすら描く基礎練習はするべき?
Q デッサン人形は役に立つ?
Q 教本の使い方を知りたい
Q 絵は右脳で描いているの?
色のセンスを磨く
色の定義と考え方
混色の技術と知識
色彩感覚を養う
感覚・感性を磨く
自分のセンスを信じるには
自信がないことが最大の敵
感覚の磨き方
第4章 事例集
健太さん 二十五歳男性
ゆきさん 二十七歳女性
直子さん 三十五歳女性
田崎さん 三十八歳男性
ユウヤさん 二十九歳男性
琥珀さん 十九歳女性
あとがき
●著者
この本の著者は、成冨ミヲリさんという方でした。
書籍の発行数が19000部になるとのこと。
— 成冨ミヲリ (@naritomi) 2016, 2月 18
絵が上手くなる人がたくさんいるといいなあ。
みんなで上手くなると目立たないけどw
それでも、ストレスなく描ける人が増えたら嬉しい。