佐藤オオキさん(デザイナー)の、「ウラからのぞけばオモテが見える」という本を読みました。
参考になりそうな考え方をメモ。
ウラからのぞけばオモテが見える (佐藤オオキ/nendo・10の思考法と行動術)
- 作者: 佐藤オオキ,川上典李子,日経デザイン
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/10/17
- メディア: 単行本
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●目次
はじめに~佐藤オオキ
第1章 nendoの思考法
1 「面」で考える
2 一歩「下がる」
3 「違和感」を生む
4 均衡を「崩す」
5 見せたいものは「隠す」
6 「ゆるめ」につくる
7 とにかく「集める」
8 「休み時間」に休ませない
9 「他人丼」を見つける
10 そこにあるものを「使いまわす」
第2章 nendoの行動術
0 「がんばる」ほど「貧しく」なる?
1 状況を「耕す」
2 クライアントと「育てる」
3 アイデアを「収穫する」
おわりに~川上典李子
●抜粋
(p.2) はじめに 佐藤オオキ
――デザイナーの仕事は「奇抜な形を作る」ことでも、何かを「カッコよく見せる」ことでもありません。
デザインとは問題解決のための「新しい道」を見付ける作業です。
「コップの中の水を捨ててほしい」と言われたときに、コップを傾けることは誰にでも思い付きますが、例えば、コップを温めて蒸発させてもいいんです。
コップの中に紐を垂らして毛細管現象で水を吸い出してもいいし、無重力にして水を浮遊させてもいいし、見えないくらい小さな穴をコップの底に開けておいて、しばらくしたら水が漏れてなくなっていてもいい。
水を張った水槽にコップごと入れたらコップ内の水の存在を感じなくなるかもしれません。
こういった「新しい道」を見付けることによって、クライアントに価値を提供するのがデザイナーの役割なのです。
既成概念にとらわれることなく、どこまでも自由でありながら、
ただし、「コップを空っぽにする」という目的は必ず達成しなくてはならないのです。
――この考え方は何もデザイナーに限ったことではありません。
「デザイン」は「デザイナー」だけのためにある知恵ではないのです。
:
これらの工夫や思考はすべて「問題解決のための新たな道」を見付けようとしているわけですから、
このプロセス自体が立派なデザインなのです。
:
こうした工夫を継続することで、業務に対して「楽しみ」や「やり甲斐」を見出すことができるかもしれないし、ひょっとしたら、出世できるかもしれません。
本書は、そんな「問題解決のための新たな道」の見付け方とその活用方法を2つの章にまとめています。
第1章は具体例を交えながら「10の思考法」として整理し、
第2章はnendoというデザインオフィスの基本的な考え方や、
日々どのようにプロジェクトに取り組んでいるかを「行動術」として綴っています。
この本を通じて、デザインの本質を感じていただき、
問題解決法を1つでも多く発見できるキッカケとなれば、心よりうれしく思います。
デザイン論~デザインに関する考え方は、いろいろあるけど、
デザインとは問題解決のための「新しい道」を見つける作業
という定義、考え方は「なるほどなー」と思いました。
そもそも「問題」を持っていない人には、その「答え」もないと。
・問題の発見 = テーマの設定
・問題の解決 = Before→Afterの改善、答え
私も何かをデザインするとき、役に立つ部分を意識して取り組みたいと思いました。