浜村拓夫(・∀・)作品集

頭の中にあるイメージを表現できるデザイン力が欲しいです(><)

「教えて君」キャラの一般化と、FAQ蓄積の必要性

生産性を上げるコツは、

「気軽に質問して、疑問点を即座につぶすこと」

という話がありました。

 

simplearchitect.hatenablog.com

 

・アメリカのエンジニアの生産性の高さの原因は何か?

・気軽に「聞けないこと」が生産性を阻害している。

・気軽に聞くためには、「簡単に断れる」ことが必要。

 

まあ、確かに、分からないことがあると、作業のブレーキになってしまい、完成までの時間を短縮できない=生産性を高めることができない、と。

 

・傲慢:「知らないことでも、知っている」と言う。

・卑屈:「知っていることでも、知らない」と言う。

・謙虚:「知っていることは知っている、知らないことは知らない」と言う。

 

謙虚で、なおかつ親切な人だったら、(時間の許す限り)

「俺の知ってることなら、何でも聞いてくれ!」

と言ってくれるかな?

 

質問する側の問題としては、質問するスキルが低いことでしょうか?

→ 質問の障壁には、役に立たない「ちっぽけなプライド」があるよねー?

 

 

●「プライド」の裏返しの「卑屈さ」

「プライド」ってのは、一言で言えば「他人から良く思われたい」という気持ちです。

 

プライド - Wikipedia

プライド(英語: pride)は誇り、自尊心、自負心を意味する言葉。

 

・「自分」と「他人」は別ものであるという、明確に区別する認識(自意識=エゴ)を持つ。

・「自他」という相対的な関係の中では、自分が一番かわいい、大事な存在という認識を持つ。

・他人よりも、自分を優位な立場に置きたいという認識を持つ。

・他人との関係の中で、優位な自分を形成したい=他人から良く思われたい。

というプロセスを経て、プライドが形成されていくでしょうか?

 

プライドを満たせない場合は、逆に「卑屈」な状態になります。

=「俺はダメな奴だ」とか。

プライドと卑屈さは、表裏の関係にあり、この二つの感情はセットになってます。

 

ひくつ【卑屈】の意味 - 国語辞書 - goo辞書

[名・形動]いじけて、必要以上に自分をいやしめること。また、そのさま。「―な笑い」「―になる」

 

で、このプライドから派生する卑屈さが、質問を阻害する要因になっていると思いました。

 

「こんな簡単なことを質問したら、バカだと思われるんじゃないかな?」

「いつも質問ばかりしていたら、面倒くさい奴だと思われるんじゃないかな?」

等の卑屈な感情が生じて、ブレーキとなってしまい、質問がしづらい雰囲気を形成しますね???

 

実際問題として、自分が「使えない奴」「面倒くさい奴」であるという事実を受け入れて、開き直る=役に立たないちっぽけなプライドは捨ててしまう方が、本当は利益が多いと思います。

 

ソクラテスの無知の知は矛盾していませんか? - 哲学 解決済 | 教えて!goo

ソクラテス自身は「無知の知」などという言葉は使っていません。倫理の教科書を書いた人が、勝手にそういう要約をしただけのことです。

ソクラテスが言ったのは、”俺は、自分を賢いと思っている人や、世間が「あの人は賢い」と評しているしている人々を訪ねて会話をしてみたんだけど、どうもそういう人たちは、よく知りもしないことについても知っていると思い込んでいるだけだったなあ。少なくとも、自分は、そういう思い込みはしていない”ということにすぎません。

ソクラテスが、「俺は、無知の知だ!」などと言って威張ったわけではありません。(そんな人がいたら、みんなが「こいつ馬鹿だな」と思うだけのことです。)まあ、これも私の要約にすぎないので、ご自分で『ソクラテスの弁明』を読んでみるとよいいと思います。

 

ソクラテスの弁明 (まんがで読破 MD122)

ソクラテスの弁明 (まんがで読破 MD122)

 

 

 

●自己評価と他者評価の違い

hamamuratakuo.hatenablog.com

 

・2種類の価値観(相対的な評価)

(1) 自己評価(Self Esteem)

=自分で自分をどう思うか?

(2) 他者評価(Others evaluation)

=他人が自分をどう思うか?

 

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評価の基準には、

・自分の視点(自己評価)

・他人の視点(他者評価)

という2種類があります。 

 

自己評価>他者評価のときは、プライド(他人に良く思われたい、という感情)に翻弄されなくて済みますね?

 

 

●プライドをセルフエスティームに変換するコツ

プライドに関するPros/Consリストを作ると、プライドの長所と短所が考察できます。

 

・プライドという感情を、自分の内部でキープする分には、向上心の源として利用できるので、役に立つ場合がある。

・プライドという感情を、自分の外部=他人に対して表現すると、他人とトラブルになって、自他ともに損害をこうむる場合がある。

 

→実は、私は、傲慢な性格で、根拠のない自信に満ち溢れています。

それをストレートに表現してしまうと、単なるキチガイに見えてしまうことは容易に想像できるので、なるべく他人に対しては表現しないように気をつけています。(笑)

表現しないようにしつつも、チラチラと馬脚が現われてしまい、ブログなどインターネットを通じて、自己主張の激しさが露呈している次第です。(汗)

 

→自制しているときのイメージとしては、高温のプラズマを強力な磁石で閉じ込めておく核融合炉みたいなかんじです。

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(via 核融合について:文部科学省 - 高温プラズマの主な閉じ込め方式)

 

・プラズマ(高温の原子) → あふれ出る自信、プライドのメタファー

・磁力 → 自己主張の激しさをコントロールする強い意志のメタファー

 

自分の経験則=仮説(証明が伴わないもの)なのですが…

自分の中だけで、プライドを育てると、向上心に変換されて、

「まだまだだ!」

「もっとやったるわ!」

というバイタリティー、行動力が生み出されます。

 

プライド(自尊心)をセルフエスティーム(自信)に変換するコツは、自分の中だけでキープしておき、他人には見せないことでしょう。

→プライドを外に出してしまうと、向上心に変換される割合が減るように感じます。

 

「ナルシスト」と「自分が好き」の違い:日経ウーマンオンライン【ホリスティック美女講座】

セルフ・エスティーム(真の自己愛/自尊心)の概念

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子どもの頃は、プライドが未発達で、ほとんどなかったように記憶しています。

子どもの頃は、「プライド」から生じた向上心ではなく、単純な「好奇心」によって、強大なバイタリティー=行動力が生じて、いろんなことに没頭できていました。

 

大人になると、プライドを増大させる機会が増えてしまい、どんどん肥大していきました。同時に、自他の比較によって、卑屈になる機会も増えました。(泣)

プライドって、元々はなかったものなので、プライドがなくても人間は生きていけるものだと思いますが、大人になった今、プライドを削減できない場合は、せめて向上心に変換して利用するしかないのかなー?

 

 

自信を育てる心理学 「自己評価」入門

自信を育てる心理学 「自己評価」入門

 

 

 

●「教えて君」キャラのゲイン・ロス効果

質問するのがうまい人っていますね?

いわゆる、「教えて君」キャラの人たちです。

 

教えて君とは - はてなキーワード

教えて君の定義は以下の通りです。

1:質問する前に自分で知りたいことを調べていない・検索をしていない

2:何度も連続して質問をする

 

転職がうまくいった友人から、新しい仕事を始めるときは、「教えて君」キャラに徹するのが良い、という話を聞きました。

 

・分からないことがあれば、素直に聞く。

・無理して、自分を大きく見せない。

 

なぜか?

 

教えて君」キャラを演じることは、同僚や上司から見て、評価を上げていく近道になっている、とのこと。

 スタート時点のスキルと、その後の成長曲線によって、評価の上がり方に違いが出てきます。

 

(A) できる奴キャラ → 要求されるレベルがいつも高くて仕事が大変。できて当たり前なので、評価をさらに上げるのは難しい。

(B) 使えない奴キャラ → 要求されるレベルが低いので、最初は仕事が楽。徐々に仕事を覚えていき、使える奴に昇格。期待していなかった分だけ、評価の高まりが大きい。

 

(A)と(B)の両者が、同じ仕事をやったとしても、評価に違いが出てきてしまいます。

このような評価の落差は、「ゲイン・ロス効果」と呼ばれています。

 

良い人は損をする:ハロー効果とゲイン・ロス効果

猫にミルクを与えていた不良に良い印象を受けるのは「ハロー効果によるゲイン効果」によるものです。

「ハロー効果」:もっとも顕著にみえる特徴によって、その人全体の評価が歪められてしまうこと。

「ロス効果」:良い印象を覆す特徴が見られた時に、通常よりも印象が悪くなること。

「ゲイン効果」:悪い印象を覆す特徴が見られた時に、通常よりも印象が良くなること。

 

このゲインロス効果をグラフにしてみましょう。

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・赤線:最初「使えない奴」と思われていた「教えて君」キャラは、評価が上がって行きます。

・緑線:「できる奴」キャラは、評価の上がり方が小さいです。

・青線:面接のときに自分を大きく見せて、「超できる奴」キャラを偽装した場合は、メッキがはがれると評価が下がっていきます。

 

「能ある鷹は爪を隠す」とも言うので、教えて君キャラを演じることは、さしづめ「ゲインロス効果」を活用したライフハックと言えるのかもしれませんね?

=本当はできるんだけど、最初はあえてバカなふりをして、教えて君キャラを演じるぐらいでちょうど良い。

 

なので、何か新しいことを始めるときは、本当は熟練していても、初心に返る意味も込めて、あえて初心者の立場から始めることをオススメします。

 

ゲインロス効果を活用するなら、質問しまくりでも、何も恥ずかしくはないはずw

 

 

●どんな達人でも最初は素人だった

仕事ができる人(というか、ゲインロス効果で評価が高い人)から、教えてもらったコツ以外に、自分で気づいた経験則もあります。

 

自分が質問される立場になったとき、質問してくる初心者を見下さない方が良い、ということです。

 

どんな達人(プロフェッショナル)でも、最初は素人(初心者)でした。

質問してくる初心者ってのは、見方を変えれば、かつての自分な訳です。

自分(達人になった今の自分)で、自分(質問する人=かつての初心者だったときの自分と同じ人)をバカにすると、なぜだか、セルフエスティームが低くなるように感じます。

→傲慢さ=役に立たない外向けのプライド、だけが増長してしまい、向上心には結びつかないかんじ?

 

自分が本当に理解していないことって、他人に対してもうまく説明できないですね?

他人から質問されたら、自分の理解度をチェックする良い機会にもなります。

なので、時間の許す限り、質問に対しては親切&丁寧に答えるように心がけています。

 

すごいプログラマーって、以下のような特徴があると思います。

・遊び感覚=パズルを組み立てるように、プログラムを簡単に完成させてしまう。

DSLプログラミング言語自体を作れる。(数学やコンピューターサイエンスに詳しい)

・他人に対する説明がうまい。(コードのコメントが分かりやすい)

 

 

●自問自答の効果

冒頭のブログ記事を見て、他者との対話(質問する文化)を育むだけでなく、常に自問自答する習慣を身に付けようと思いました。

 

生産性を向上させるために、試行錯誤を繰り返しています。 

「面倒くさい」という気持ちと共存して、継続する力を身に付けたいと思っていましたが、新たな課題が見つかりました。

 

生産性の低下=作業のブレーキの要因として、自分の中では「面倒くさい」という気持ちが一番大きいのですが、作業途中の「疑問点」も結構ブレーキになってました。

疑問点を解決していくためには、曖昧にせず、明確にするステップが必要でしょう。

そのために、自問自答して、疑問点をリスト化する作業を試してみたいと思いました。

 

 

●FAQサービスの活用

私が何かのプロジェクトに関わるときは、PMBOKのノウハウを参考にして、FAQリストや用語辞書を作成したりしています。

 

ナレッジマネジメントとは|knowledge management|KM - IT用語辞典

ナレッジマネジメントとは、個人の持つ知識や情報を組織全体で共有し、有効に活用することで業績を上げようという経営手法。日本語では「知識管理」などと訳され、「KM」と略されることもある。

この場合の知識・情報とは単なるデータである「形式知」だけではなく、経験則や仕事のノウハウといった、普段はあまり言語化されない「暗黙知」までを含んだ幅広いものを指す。

 

プロジェクトのメンバーと、FAQリストを共有して、質問しやすい雰囲気を作り出します。

まあ、「仕事してますアピール」の意味も多分にあるのですが、自分が失敗しないための保険でもあるので、FAQの蓄積は大事ですね?

 

FAQがある程度蓄積されたら、内容を編集して、作業マニュアルも作り出せます。

委託の業務だったら、納品時に「仕事してますエビデンス」に使えますね!(笑)

 

FAQリストを作るとき、ExcelGoogleスプレッドシートを使っていますが、何か専用のツールがあった方が便利なのかも?

 

www.google.co.jp

 

エンタープライズ向け製品の中には、FAQからデータを抽出して、マニュアル作製を支援する便利なツールがありそうな予感!?(・∀・)

 

使える!活かせる!マニュアルのつくり方 (実務入門)

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質問による知の共有化、問題解決の迅速化を、心がけたいです。

イメージとしては、ソニックガーデンの倉貫義人さんが提唱している「リモートワーク」のスタイルを拡張したかんじになるでしょうか?

=いつでもどこでも質問できる、問題点を共有できる、というかんじ?

 

リモートチームでうまくいく マネジメントの?常識?を変える新しいワークスタイル

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