浜村拓夫(・∀・)作品集

頭の中にあるイメージを表現できるデザイン力が欲しいです(><)

ポストコロナを考える

2020年を一言で言えば「コロナ」でした。

「コロナに始まり、コロナに終わる」~コロナの影響で、日本のみならず世界中で混乱が生じました。

 

2021年を考えるにあたって、ポストコロナ時代、アフターコロナを抜きにしては語れないでしょう。

コロナに関する興味深い考察がありました。

 

b.hatena.ne.jp

 

 

ブライアン・イーノ

ja.wikipedia.org

 

ブライアン・イーノBrian Eno、本名:英語: Brian Peter George St. Jean le Baptiste de la Salle Eno、1948年5月15日 - )は、イングランド出身の音楽家(イーノ本人は自らを「ノン・ミュージシャン」と呼んでいる)、音楽プロデューサー。

ロックバンド「ロキシー・ミュージック」の元メンバー。ソロ転向後は、アンビエント・ミュージック(環境音楽)を開拓した第一人者として知られている。実弟は、同分野で活動するロジャー・イーノ。

 

マイクロソフト社のオペレーティングシステムWindows 95」の起動音「The Microsoft Sound」は彼の作曲によるものである。

 

 

ブライアン・イーノ氏のインタビュー記事の中から、なるほどと思った部分をピックアップしてみます。

 

時間>お金

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ー2020年はあなたにとって、どんな年だったといえそうですか?

イーノ:恥ずかしながら、私個人にとっては非常に充実した年になった。3月にロンドンを離れて、田舎に持っている家に来た。それまでここでゆっくり過ごすことはほとんどなかった。一番長い滞在が3週間だ。でも今回は3月からずっとここにいるから、もうかれこれ8カ月いることになる。心の底から満喫しているよ。

とても興味深かったのは、ある日を境に、自分の予定表が「ビッシリ詰まっている状態」から「白紙の状態」に変わったんだ。「ああホッとした!」と思ったよ(笑)。いきなり時間ができたんだ。これは常に言ってきたことだけど、生きていてある一定のところまで来ると、お金は重要ではなくなる。ほしいのは金ではなく、時間だ。

 

イーノ:次に何をしたかというと、自分がこの数年間、考えていたことをまとめる作業だ。

私は本をたくさん読む。もっぱらかなり内容の濃い、ノンフィクションの本を読むんだ。これまでいろいろ読んで溜めていたものが、自分の頭の中で、大局的なものとして形になり始めた。政治について読んだこと、生態学について読んだこと、サイバネティックスについて読んだこと、複雑性理論について読んだこと、神経化学について、知覚についてーー 私が興味があって読んだ様々な事柄が、バラバラの島として存在するのではなく、そこに繋がりが見え始めたのだ。ということで、今年は私にとっては知的な面で充実した一年だったと言える。

 

どんなにお金があっても、時間がなければ使うことはできませんからね。

 

「自分」という壁を乗り越えて、内面を拡張する方法

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なぜ今こそアートが必要なのか?

アンビエントと「身を委ねる」思想

 

イーノ:特に、家に籠もっているなら尚更だ。1カ月、2カ月、あるいは6カ月も籠もっていなければとなったら、実際に川辺に行って座ることはできない。だったら、人がその時点での生活において手に入らないものを、アートの中に見出そうとするのは自然なことだ。それこそがアートの役割だと思う。

アートは、「目の前の現実とは違う世界/現実がここにあります。しばらく楽しんでください」と言っている。そしてアートの何がいいって、いつでもスイッチを切ることができるんだ(笑)。そこが大事なところだね。その場にいなくても世界が味わえる。その世界が気に入らなければ差し替えればいい。他に行きたいところがあるなら、ギャラリーを出ればいい、またはラジオやテレビを切ってしまえばいい。だからこそアートは有効なんだよ。そこからいつでも逃げ出せるとわかっているから、そのなかに身を任せる(surrender)ことができる。アートが身を委ねる場を与えてくれるわけだ。

 

そして、人間は身を委ねるのが好きなんだと思う。自分たちの身に起きるいわゆる「超越的な行為」、つまりセックス、ドラッグ、アート、宗教というのは、全て身を委ねることと関係している。どれも「世界は自分を中心に回っている」という考えを手放すことに関係している。身を委ねることで、自分が世界の中心でなくなるかわりに、世界の一部となるんだ。誰もがその感覚を知っている。だからみんなセックス、ドラッグ、宗教、アートを通じて、それを探そうとしているのだと思う。

 

私がもうずいぶん長い間やってきたことというのは、「身を委ねることは負けを意味しているのではない。能動的な選択なんだ。違う形で世界と繋がるための選択なんだ」と伝えようとしている。これは40年くらいずっと言い続けていることなんだけど、今になってようやく、みんなこの考え方の核心を理解し始めたんじゃないかな(笑)。その理由として、最近はマインドフルネスやヨガ、瞑想といった行動を生活に取り入れる人が増えたというのが一つある。それらも同じようなことを目指しているからね。もはや突飛な考え方ではなくなったんだ。

 

自分の経験したことだけが全てだと錯覚してしまうと、自分が知らない場所や行ったことがない場所について、それを見ようとする視点が閉ざされてしまい、知性の向上が停止するでしょう。

成長が止まってしまわないようにするためには、今の「自分」という殻を打ち破る必要があります。

 

子供のころ、ピカソの絵とか見て、別にすごいとは思わなかったです。

アートそれ自体に価値を見出すことがなかったとしても、「自分の知っていることが全てではない」という気付きをもたらしてくれるという意味で、アートの存在には価値があるのかもしれませんね。

 

Web 2.0SNSは人々を分断した

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コンピューターには

今もアフリカが足りていない

 

ーただ、身を委ねたいと思っても、社会のほうは年々、他者を信頼しづらくなる方向に向かっていますよね。それについてはどのように思いますか?

 

イーノ:いいところを突いてるね。今の時代、信頼の問題があるのは間違いない。一番の原因はSNSだと思う。

つまり、SNSにおけるアルゴリズムが機能として、我々の人格の一番醜い面を引き出しているように思える。というのも、アルゴリズム「衝撃性」「怒り」「恐れ」に最も反応し、糧にしている。その結果、さらに「衝撃性」「怒り」「恐れ」が生まれる。

 

今年、『Social Dilemma』(邦題:監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影)という映画がNetflixで公開された。ある意味プロパガンダ的な作品なんだけど、SNSの仕組みを理解するうえでなかなか見応えがある。SNSが我々の社会にどんな影響をもたらしたかということも取り上げている。

私は自分のSNSアカウントを持ったことがない。持ってなくてよかったと思う(笑)。Facebookに一度も投稿したことがなくて幸せだ。レコード会社が私に替わってアカウントを運営しているが、個人的には関係ない。

Facebookとは一切関わりを持ちたくないと思っている。世界に対して悪影響をもたらしたと思うからね。あれは人間どうしの敵対心を助長してきた。「みんなも自分と同じ考えを持っている」という感覚にさせるだけでなく、「それ以外の人たちは頭がおかしい。なんでそんな考えに至ってしまうのだろう」という考えに陥る。ある人の考えに呼応し、同じ考えの人と繋がりを持たせることで、ある種のフィードバック現象が起きる。ステージ上でマイクをスピーカーに向けてしまった時に「キーーーーー」という耳障りな音が出るのと似たような感じだ。自分の出力をそのままフィードバックしている。完全なるクローズドシステム(狭い世界の中で完結している閉鎖系)だ。

 

SNSというのは、そういうクローズドシステムを奨励する。となると、当然外部の人たちは信用できなくなるし、中には入れない。自分とは全く違う人種にしか見えないわけだから。外部の人とは話をしたこともなければ、交流がないのだから。

でも現実世界では、いろんな人と交わらなければ生きていけない。会社の同僚はもしかしたら、同じ政党に投票しないかもしれない。それでも仲良くやっているし、ランチを一緒に食べたり、お茶をしたり呑みに行ったりもする。多少考え方が合わない部分もあるかもしれないけど、だからって嫌いにはならないだろう。でもSNSの世界では、価値観の違う人たちを否定する、ヘイトが横行している

これこそが世界中で不信や分断を生んでいるのだと思う。アメリカを見てみるといい。あれほど顕著な例はない。国民の半分が、もう半分のことを「完全なる犯罪者、異星人、馬鹿者」と否定しているわけだから。我々の大多数は、中間地点のどこかに属しているのに、SNSのせいでみんなが両極のどちらかに押しやられてしまっている。 

 

監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影 | Netflix

 

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SNSは「類は友を呼ぶ」~似た者同士がより集まりやすくした装置。

逆に言えば、自分とは違う者=異端を設定して、排除する思想を生み出す構造でもあると。

SNSでヘイトが横行する仕組み、社会を分断する仕組みについてヒントになりました。

 

パンデミックが発生する条件を整えてしまったグローバル資本主義

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ポストコロナ時代に望むこと

資本主義社会の終焉と女性の台頭

 

ーコロナによって社会の何かが不可逆的に変わったとすれば、それは何でしょうか?

 

イーノ:自分が不可逆的に変わってほしいと思うことを答えよう(笑)。私が一番願っているのは、我々がこの40年間生きてきた社会に象徴される資本主義社会の崩壊だ。いい加減終わりにしなければいけないし、これ以上長く維持するのは不可能だ。すでに多くのダメージが生じていて、状況は悪化の一途を辿っている。

コロナのパンデミックもその症状の一つだ。パンデミックというのはいきなり降って湧いてくるものではない。それが発生する条件が全て整っているからこそ生じるんだ。残念ながら、この40年間見てきた、資源採取の激しい無駄を数多く生む消費資本主義が、このようなパンデミックが起こる絶好の環境を生み出してしまった。もちろん他の環境問題もしかりだ。

 

ビル・ゲイツ氏が、2015年の時点で世界規模のパンデミックを予測していたことは有名ですね。

 

thebridge.jp

 

wired.jp

 

www.youtube.com

 

移動手段の発達で、人々が世界中を行き来する時代になりました。

グローバル資本主義の発達によって、経済の国境はほとんどなくなり、人・モノ・金だけでなく、ウイルスまでもが世界中を移動する時代になっていたのです。

危機が起こったとき、もはや現代には逃げ場がないのです。

 

これらがメディアで取り上げられることはない。なぜなら、メディアが違う方向ばかりに目を向けているからだ。メディアは政治家や企業、テクノロジーが未来を築くと考えていて、そのもっと下のほうを見ていない

実際に未来を築いていくのは人々なのだ。それは、地元に流れる川を大事にしたいと思う人たちだったり、母親たちが働きに出られるように新しい保育のあり方について模索している人たちだったり、景観を損なわない形で食料を作る方法を編み出している人たちだったり、そういうプロジェクトが世界中に何千、何万と存在する。点在しているから、これまではお互いのことを知らなかった。

でも、コロナを機に多くの人々が周りを見渡して、自分たちを支えているのは政府ではなく、地元で頑張って活動をしている人たちやエッセンシャルワーカーだったりすることに気づいた。みんな薄給でがんばっている。

大金を稼いでいる人たちは何の役にも立っていない。銀行家や政治家や、従業員の460倍の給料をもらっている企業の社長といった人たちを我々は必要としているわけじゃない。本当に必要なのは医者や看護師、地元のヘルパーや介護施設を運営する世界中の女性たちだ。

 

ja.wikipedia.org

 

エッセンシャル・ワーカー(Essential worker)とは、社会で必要不可欠な労働者を指している。

世界的な2019新型コロナウイルスSARS-CoV-2)の蔓延によって、英国においては学校が休校に追い込まれたことにより、必要な労働者と不必要な労働者を二分化、労働階層を再認識、強く意識するようになった。

 

嘘ばかりついている政治家は、いなくなっても全然困りませんね?(むしろ、いない方がましw)

コロナ禍でエッセンシャル・ワーカー~医療従事者、介護福祉士、スーパーの店員など日常生活を支える方々に、感謝の気持ちが湧いてきます。

 

特に今回、コロナ禍で結果を生んでいるのは女性たちだ。数カ月前に各国がどのようにコロナに対応しているかちょっとしたリサーチをしたのだけど、そのなかで最も顕著だったことは、男らしさを誇張する男性指導者がいる国、イギリス、アメリカ、ブラジル、インド。どこも男性優位主義の指導者が同じことを言っている。「俺は本物の男だからウイルスなんか恐れない」とね。でも彼らこそ、対応を完全にしくじったのだ。男は自己顕示欲が強すぎる。自分の力を過信し、「科学者の言うことなんて信用ならん」「俺のほうがよくわかっている」「漂白剤を注入すれば治るんじゃないか」と言ってしまうくらいだ。そう言えてしまう神経を疑う。傲慢極まりない

 

逆に、ウイルスに対して効果的な対応ができたのは、女性が国の舵取りにおいて重要なポストにいた国だ。ジャシンダ・アーダーン(ニュージーランド首相)、メルケル首相のドイツ、それから台湾(蔡英文総統)。これらの国では自分の強さをひけらかすのではなく、「国民の面倒を見るのが政府である」という考えを受け入れている。ということで、資本主義の崩壊と共に、私が熱望する変化は女性の台頭だ。世界中で「今後5年は女性しか国のトップになれない」ということをやってみたら、すごくいい文化的な実験になるだろうね。実際にそうなったらどんなに素晴らしいか。大きな変化を必ずもたらしてくれると心から思う。

 

確かに、男性の特徴として「プライド」が挙げられます。

(個人差はありますが、概して)女性よりも強烈なプライドを持っている男性が多く、プライドなるがゆえに誤った選択をする場合も多々あるように見受けられます。

コロナに対する反応~対応は、男性と女性で違ったという分析は興味深いところです。

 

まとめ

  • コロナ禍でうまれた余暇を活かすべき。内省や読書、勉強に充てたい。
  • 芸術は一人で過ごす時間を彩る。自分の殻を破り、別の世界とつながる道になっている。
  • SNSは、似た者同士を集め、その裏返しとして異端を生み出す。人々の「衝撃性」「怒り」「恐れ」を引き出し、社会を分断する働きもある。
  • 物事は偶然で起こっているのではなく、条件が整って発生している。グローバル資本主義で世界中がつながり、パンデミックが発生する環境が整えられていた。
  • コロナ禍で活躍しているのは、無能の政治家ではなく、地元の労働者(エッセンシャル・ワーカー)たち。

 

遅かれ早かれ、いずれは問題化して解決しなければいけなかった欠陥が、一度にまとまって出現しただけと考えれば、それほど憂う必要もないのでしょう。

コロナ禍によってあぶり出された問題を1つ1つ丁寧に解決して、次の時代を切り拓いていきたいです。