何かを作るとき、人・モノ・金・時間などのリソースが必要です。
制作で、外注と内製を使い分ける場合、試作品(プロトタイプ)は内製した方が良い、というお話がありました。
俺にとって俺というエンジニアの採用コストがゼロ円なのちょっとすごい気がしてきた | Zoetin's diary
俺はエンジニアなので、自分でコードを書く。
つまり、いろんなプロトタイプを作るために必要なコストがゼロ円。
これってすごくないか???
これってすごいことだと思います!!!
何より、試せるトライアンドエラーの数が圧倒的に違う。
エジソンの発明もそうだけど、一発でうまく行くことって確率的には少ないよね?
=確率が低いという欠点は、試行回数を増やすことでカバーできると。
自分で自分に制作を発注するスタイルは、37シグナルズの一人版みたいなもんだと思います。
小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則
- 作者: ジェイソン・フリード,デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン,黒沢 健二,松永 肇一,美谷 広海,祐佳 ヤング
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/01/11
- メディア: 単行本
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職人みたいに一人で(自分で)作るスタイルは、マルコ・アーメントさんが良い見本だと思います。
●ラピッド・プロトタイピング
(1)「0→1」=ゼロから新しいものを生み出す「試作品」の段階
(2)「1→100」=試作品をブラッシュアップして「完成品」を量産する段階
一人で作る場合、意思決定が迅速で、時間の節約になります。
しかし、一人でできる作業量には限界もあるので、規模を拡大するのは困難でしょう。
なので、上記フェーズの(1)は内製でOK、(2)は外注してもOK、と。
ひょんなことから米Facebookへ入社した仲さん。ここで、一つの大きな転換期を迎えることになる。
「カルチャーショックは大きかったです。
Facebookでは、エンジニア一人一人の決裁権が非常に大きい。
Facebookに機能を一つ付け加えるにしても、個人の権限でできるんです。
だから、開発スピードも速い。
はじめはバグが発生してもいいからリリースしてしまい、その後のファインチューニングで理想の機能に近づけていくんです。
それから、ストックオプションという制度が根付いているので、私よりも若くして億万長者になってるこたちもいる。
そんなこたちが同じオフィスで隣で働いてて、キャリアパス的にも日本にはないものなので衝撃的でした。
もう、自分で企画から開発までできるエンジニアは”神”のような存在なんだなと、価値観が大きく変わりました。」
そして、Facebookを去り、独学で学んだRuby on RailsでWebサービスを開発。
デザインまですべてを一人で作り上げ、『Wantedly』が誕生した。
Webサービスなら、
(1) 試作品:オンプレミスや小さいVPS上でサクっと作る
(2) スケール:クラウド上で性能が出るようにリファクタリング
という形が良いかな?
最近(2)の用途で、AWSではなくGoogle Cloudを活用したいと思いましたが、ノウハウがなくて、すぐに手が出せませんでした。
こういう場合は、孤軍奮闘してないで、コンサルタントや外注にお金を払って、頼んだほうが良いのでしょう。
●パテントトロール対策
さて、世の中にはいろんな人がいて、他人の成果を横取りしようという狡猾な人もいます。
内製・外注いずれの場合でも、慎重を期すならパテントトロールの対策は必要ですね?
・知的財産制度を悪用、経産省が「怪物」退治へ : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
経済産業省は、特許や商標、著作権などの知的財産制度を悪用して不正に利益を得ようとする「知財トロール(怪物)」の対策に乗り出す。
米国では深刻な問題になっており、法規制などを急ぐ必要があると判断した。
「人の口に戸は立てられぬ」という諺がありますが、、情報の漏れ口は、一人で作るときの方が小さくできるでしょう。
自分で作ることには、パテントトロール対策の面でも有効かな?
●お金の価値
コストがゼロという状況は、コストがゼロではない状況に対するアンチテーゼです。
すなわち、お金にはどんな意味や価値があるのか?という問題に通じています。
この問題は、すでに経済学や物理学でも吟味されてきました。
俺にとって俺というエンジニアの採用コストがゼロ円なのちょっとすごい気がしてきた | Zoetin's diary
24時間体制、ゼロ円、ゼロ距離、ゼロコミュニケーションコスト。
・言い方を換えると、
お金の価値は「人間の労働によって生み出されている」という事実であり、
「人間は何かを作ることができる」ということが、スゴイのだと思います。
・さらに言い方を換えると、人間の労働や創作活動には、
=形あるものを作ることができる
=無秩序の中から、秩序を生み出すことができる
=「エントロピー」(物事の乱雑さ)を減少させているように見える
という「生物の特徴」が備わっている点が、スゴイのだと思います。
エントロピー(英: entropy)は、熱力学および統計力学において定義される示量性の状態量である。
熱力学において断熱条件下での不可逆性を表す指標として導入され、統計力学において系の微視的な「乱雑さ」を表す物理量という意味付けがなされた。
統計力学での結果から、系から得られる情報に関係があることが指摘され、情報理論にも応用されるようになった。
物理学者のエドウィン・ジェインズのようにむしろ物理学におけるエントロピーを情報理論の一応用とみなすべきだと主張する者もいる。
生物学におけるエントロピー
エルヴィン・シュレーディンガーは、生命をネゲントロピー(負のエントロピー)を取り入れエントロピーの増大を相殺することで定常状態を保持している開放定常系とした。負のエントロピー自体は後に否定されたが、非平衡系の学問の発展に寄与した。
単純には、何かの役に立つものを作ることができれば、価値があるってことですね?
自分で作る場合、自分がユーザーになれば、最低限でも一人には役立ってると。
絵が好きなら、絵を描けばいい。
音楽が好きなら、歌ったり奏でたらいい。
サービスが好きなら、自分で作ればいい。
「オーディエンスでいるよりも、プレーヤーになる方が楽しい」
もしも、人間が全員クリエーターだったら、便利なものしかない世界になるのかな?
敷き詰めた理詰めの大理石の上に
集団心理の絨毯を敷いた
知ったフリをしたたくさんの人がその上を歩いてる
悪いけど俺はそれを見ているだけだ