Wikipediaを見ていたら、見たことのない文字がありました。
カタカナの「ワ」に、濁点の点々「゛」が付いている文字で「ヷ」という文字です。
わ゙、ヷは、日本語の仮名の一つであり、わ, ワに濁点をつけた文字である。かつてラテン文字の va の翻字として使われた。現在は「ヴァ」を用いる。
歴史
v音を表すのに「ヷ」を用いるのは、福澤諭吉の発案(『福澤全集緒言』の証言による。なお「ヴ」も同様)である。
文字 わ゙
字源 わに濁点
Unicode U+308FU+3099
片仮名
文字 ヷ
字源 ワに濁点
JIS X 0213 1-7-82
Unicode U+30F7
ヷは、Windowsだとアルファベット入力で「va」と書けば、「ヴァ」「ヷ」になりました。
「ヷ」は、「環境依存文字(Unicode)」となっていたので、Unicodeを扱えない端末だと表示されない可能性もあります。
他にも
・「ヸ」(「vi」=「ヴィ」の昔の文字)
・「ヴ」(「vu」)
・「ヹ」(「ve」=「ヴェ」の昔の文字)
・「ヺ」(「vo」=「ヴォ」の昔の文字)
がありました。
「ヴィ」とか「ヴェ」は小さい「ィ」「ェ」が付いて、カタカナ2文字で表されますが、「ヸ」「ヹ」なら濁点付の1文字で表すことができますね?
→文字数を節約したいときとか、便利かな?(・∀・)
まあ、逆に言えば、文字数を節約したいわけでもなければ、現代ではわざわざ「ヷ」「ヸ」「ヹ」「ヺ」を使う必要もないでしょう。
●昔の日本語の文字表記
他にも、昔の日本語の文字には、いろいろバリエーションがありました。
合略仮名(ごうりゃくがな)は、複数の仮名文字を1つの文字で表現した仮名である。
江戸時代以前は多く使用されていたが、明治33年に仮名は1音につき1文字とするという明治政府の政令により使用されなくなった。仮名合字やつづきかなとも呼ばれる。
変体仮名(へんたいがな)は、平仮名の字体のうち、1900年(明治33年)の小学校令施行規則改正以降の学校教育で用いられていないものの総称である。
平仮名の字体の統一が進んだ結果、現在の日本では、変体仮名は看板や書道など限定的な場面でしか使われていない。
異体仮名(いたいがな)とも呼ばれる。
枡記号(ますきごう)「〼」は四角(正方形・正四角形)に右上の頂点から左下の頂点に向かって線を引いた約物で、枡を記号化した文字である。
また、「ます」と呼ぶことから丁寧の語尾(助動詞)の「ます」の置き換えとしても使用されることが多かった。(例:豆腐あり〼)この用例は江戸時代にはかなり多かったが現代になってからは使用頻度が少なくなった。
(例)
「あり〼」と書いて「あります」と読ませる看板
(via ウマズイめんくい村通信:「若冲と蕪村」後のペペロンうどん)
蕎麦屋さんの看板→「生そば」の「そば」の部分を変体仮名で書いてある。
しかも右から書いてあるので「ばそ生」という並び順になっている!
●日本語フォント
オリジナルフォントを作るとき、昔の日本では、こういった環境依存文字、機種依存文字も存在していた、という知識は持っておくと役立つかも?
現代では、ほとんど使われるシーンがないのだろうけれど、昔の日本文学やレトロな看板とかでは、使われていることがあるでしょう。
Wikipediaを見て、文字について一つ勉強になりました。
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